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JUGEMテーマ:音楽

弦楽器の持つ音の「さわり」が好きだ。

「さわり」という言葉を覚えたのは、浪曲にはまって三味線にシビれていく中でのことだったけれど、昔からギターやヴァイオリン、チェロの演奏の中に顕れるあの擦れた音に惹かれ続けてきた。軋み音という人もいる。ギターの場合、スライド音といったらわかりやすいかな。ノイズといってしまえばそれまでだけれど、ブルースなんか、これがなかったらブルースにならない。印象として。

音符と音符の隙間にある "音"。
指と弦と楽器の隙間から生まれる闇のような音。
その場の空気と、聴いているこちらの心を擦っていくような、あの音。

もともと私はきれいで澄みきったものより、雑味のあるものや音が好きなのだ。そこに艶があったらサーイコー。ぞくぞくしちゃう。要するに当たり障りのあるモノがどうしたって好きなんだな。これはもう性分。

そーんな勝手な想像から、漢字では「障り」と書くものと思っていたのだが、実際はひらがなで「さわり」と書かれているようで。。。

今日、図書館をぶらついていたら目に入ってきた「さわり」というタイトルの本。手に取ってみると天才琵琶師・鶴田錦史の伝記だった。ぱらぱらページをめくると見覚えのある写真と演奏する姿。あぁ、武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」で琵琶を弾いていた人ですな……と記憶と合致。が、が、、、

えええぇ? この人、女性だったの??



もうずいぶん前に武満の特集番組で映像を見たことがあっただけで、鶴田錦史その人についてはなにも知らなかったワタシ。日本琵琶界の凄い演奏家なんだろなー程度の認識……実際、「ノヴェンバー・ステップス」での演奏にある凄みたるや、ねぇ。別にこれが男性でも女性でも構わないんですが、見た目にどうも女性とは思えなかったので、ホントにびっくりした。

本の表紙に曰く「女として愛に破れ、子らを捨て、男として運命を組み伏せた天才琵琶師・鶴田錦史。その数奇な人生」。

まだ表紙と目次と前書きしか読んでいないのだが、これはもの凄そうだな。そりゃ、いろいろ差し障りがありまくりな人生だったに違いない。

またうっかり、大変なものに出くわしてしまったようです。
じっくり、読みます。

そうそう、「さわり」で辞書を引いた場合は「触り」と出るのが普通です。また、検索かけると「さわり」という言葉の意味が誤解されている云々の豆知識が手に入ります。「障り」とはまず出てこないのであしからず。
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